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デヴィと地蔵菩薩

きのうはひさしぶりにデヴィとゆっくり話して

日本でのことや仕事のことを聞いてもらった。


オランダ語の記事のコピーももっていって喜んでもらった。

ぜったいにできると思ってたよ、と言ってくれた。


息子の記事の載った雑誌も見てもらった。

親子で1ヶ月以内にはじめて雑誌に掲載されたのは

やっぱり不思議な偶然。

〈はじめて〉は1度しかないのだから貴重な、意味のあることだと思う。

子育てと仕事がぎゅっと凝縮されたようなできごと。

それをデヴィもわかっていっしょに喜んでくれた。


マイナスなできごとに関して、デヴィはなんというかな、と

ちょっと不安だった。

お説教めいたことを言われるかもしれないと思っていたのだが、

もうあなたにできることはないのだから、それでいいんだよと

言ってくれた。


そして、バッグの中からきのうの栞を出してプレゼントしてくれたのだ。

熱心にサンスクリット語での名前とか、

いつも棒を手にもっていることとか、

子どもを助けてくれることとか話してくれるのを

ふんふんと聞いていたら突然、あっと気がついた。


「これ知ってる!

……父方の霊園にあって、いつもかならずおまいりしている!」


そういえば秋に撮った写真もあるはず、と探して

デヴィに見てもらったのがこちらーー


デヴィと地蔵菩薩_f0275876_1944510.jpg



そう、これのことよ! というデヴィと

あぁ、これだったんだ、と納得するわたし。


いままでの〈インド人〉〈日本人〉という関係を超えて

根っこのところが繋がった瞬間だった。


若いころ、インドの文化に興味をもっていたけれど

自分とは異なるものとして捉えていた。

歴史の授業で大乗仏教が…と習ったことも

暗記しただけで、日常のお寺で手を合わせることとは

自分のなかでつながっていなかった。


デヴィをとおして生身で文化を感じ、

時の流れの壮大さを俯瞰したようなひとときだった。


デヴィと地蔵菩薩_f0275876_19113014.jpg



書いてくれたサンスクリット語。


デヴィと地蔵菩薩_f0275876_1913918.jpg


ウィキペディアに載っていた。


地蔵菩薩はサンスクリット語ではクシティ・ガルバ。

クシティは「大地」、ガルバは「胎内」「子宮」の意味で、

意訳して「地蔵」としているそう。


「菩薩」をウィキペディアで調べると、

デヴィの書いてくれた〈ボーディ・サットバ〉といういう言葉が出てくる。

サンスクリット語だったんだ!



不思議だな。

(また何度も書いた話になるが)

インドで大道芸の研究をするはずが

大学院の試験の時間割を見まちがって失格。

オランダに留学することになり、

ショッピングセンターで声をかけてくれたデヴィは

わたしが大学院でお世話になるはずだった先生の知り合いだった。


インドに行く縁はなかったけれど

オランダで出会った〈インド〉がデヴィで、

栞をとおしていちばん身近な原点のような

地蔵菩薩に再会したーー


たった1枚の栞だけれど、

デヴィのわたしへの気持ちによって

壮大な世界と小さな自分が繋がっているようで

しずかにワクワクしている。


……そんなお話でした。
by orandanikki | 2015-02-10 19:56
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