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2017年3月19日Gerard Reveの名作、De avonden (〈夜〉の複数形…なんと訳せばいいんだろう)、 読み終わるころにやっと面白くなってきた。 何度か読もうとしてくじけてしまっていた本。 息子に読むように言われていたし、 最近、イギリスで出版されて評判なので とうとう読んだ。 戦後すぐのオランダの様子なのだが、 わたしが留学してきたころ、 70年代の終わりの雰囲気も感じられる。 (夜、アポなしで誰かの家にふらっと立ち寄るところとか…… なつかしい!) レーヴェも主人公のフリッツも 息子が通った高校の卒業生という親しみもある。 今朝、読んでいたのは 木炭ストーブの火の付け方について 揉めるフリッツと母親のやりとり。 息子に批判された母が 「わたしはもう30年以上もこの方法でやってるのよ」と言うと フリッツが、「だったら30年以上、まちがった方法で やってるっていうことだね」と言うのが、 あまりにも息子と自分に似ていて 息子に読み聞かせてしまった。 (似てるよね?! と言うと あ、そう? と照れ笑いしていた。) こういう伝統のオランダで育ってきたから 息子のような口を利くようになるのは あたりまえなんだ。 「そういえば、フリッツと自分が似てるって言ってたっけ?」と訊くと 「いや、それは『坊っちゃん』だった」 ――英語で読んだ坊ちゃんと自分が似てると感じたのだそう。 この作品、イギリスでは カミュの『異邦人』と比較されているのだとか。 そして、わたしはテレヘンさんを思い出した。 あの独特の、自分との対話はレーヴェの影響もあるのかも。 昔、レーヴェのこの作品がいちばん好きな本、と テレヘンさんに聞いて読んだ本も もう1度、読み返してみよう。 文学はやっぱり、かぎりなくワクワクするもので 長い時間を経てやっとわかったり、 つながったりすることもある―― そんな想いで、今日も仕事をしよう。
by orandanikki
| 2017-03-19 20:48
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