人気ブログランキング | 話題のタグを見る

オランダ暮らし満36年、やっぱり翻訳つづけてます! インスタグラムも↓の青丸マークよりどうぞ。
by orandanikki
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
以前の記事
2021年 07月
2019年 09月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
お気に入りブログ
メモ帳
リンクフリーです。
記事・画像の無断転載はお断りします。

メールはお気軽に
sakiamsterdam@gmail.comまで。
ハリネズミやリス、その他の本の感想もうれしいです!

インスタグラムはこちらからどうぞ!
ライフログ
その他のジャンル
最新の記事
お久しぶりです!
at 2021-07-22 04:29
こんにちは
at 2019-09-07 23:34
平成の終わりに
at 2019-04-30 05:05
オランダのドラマ Oogap..
at 2019-03-30 01:17
最近のオランダの動向
at 2019-03-23 21:00
外部リンク


オランダの人種差別

きのうはオランダのすばらしさを書いたけれど、

コーヒーをこぼした後、友だちに聞いたり

家で息子に聞いたり

フェイスブックなどで読んだり

テレビで見たりして

歌手ゴードンの差別発言には呆れた。


新たなスター探しの番組Holland's Got Talentで

中国人男性が出てきたとき

「どのアリアを歌うのか?
(中華料理店メニューの)39番、ライス付き?」

みたいなことをしつこく言って笑いをとろうとしていたのだ。


女性審査員のシャンタル・ヤンセンも同レベルだったなか、

アメリカ人コレオグラファーの審査員がオフレコで

ゴードンにそんなひどいこと言ったらダメだろう?!と

注意して「Wat?!」と驚くゴードンの声が

他の番組で流れていた。


ヘールト・ウィルダースにせよゴードンにせよ

まずいちばんに思うのは

親の教育が悪かったんじゃないかということ。

差別しないように育てるのが鉄則だと思うのだが。


でも、犯罪をおかすのは脳の欠陥であって

教育のせいではない、とする脳科学を

わたしはそうだと思っているのだから

そうすると、差別意識というのも

脳の仕組みによって起こることなのかもしれない。


(そういえば、「親の顔が見たい」という

表現はオランダにはない。)


ゴードンだって、好き好んで

こんなバカな人間でいるわけではないんだろうし。


良識のあるオランダ人のほうが多いことが幸い。

極右翼が勢力を増してきても

オランダはかならず反対方向に振り戻る――

わたしはそう見ている。


そういえば4年前にヘールト・マックさんと奥さまと

日本で話したときには

ウィルダースの勢いを心から心配している彼らに対して

わたしは上に書いたように言っていた。


いま、大学で歴史を学び

ユダヤ人の迫害について深く掘り下げて読んでいる息子は

ニュースでオランダの人種差別が話題になっていると

「もうすぐアメリカにemigrerenしなきゃ」と

冗談だけではなさそうに何度も言っている。


ズワルテ・ピット問題に関しても

政治家の態度にはガッカリ。

(政府で論議するようなことではないという。

マルク・ルッテ首相にいたってはインタビューで

「ズワルテ・ピットっていう名前なんだから

ズワルト(黒)に決まってるんだ」と言っていて

こんなバカな人が首相なのかと愕然とした。

賢明なる副首相のローデワイク・アッシャーまで

子どもの祭りなんだから、

人種差別うんぬん言うのはおかしい、みたいなことを言っていたし。


そんななか、黒く塗った顔のズワルテ・ピットではなく

顔に煤がついたように黒色を塗った子どもを

広告のモデルにしている店は、

ちゃんとした意識をもっているんだな、と株が上がる。


オランダ、いいところがいっぱいあるけれど

意識の低いバカな人もたくさんいる。

世界中、そういうものなのだろうけれど。


どこに住んでいいても

すばらしいと思える人とつきあうに

越したことはないけれど

仕事や学校で避けられない人間関係も

たくさんあるし、

むずかしいですね。


ゴードンに言いたい放題言われた

中国人男性の気持ちや意見を

聞いてみたいものだ。


たとえその国の国籍をもっていても

戦争などでは保障にはならないことを

『ヨーロッパの100年』で知った。


息子のアメリカ移住がいつまでも

冗談であることを祈ってやまないけれど、

なにかあっても息子の彼女は

すべてをかけて息子をまもろうとしてくれる人――

そんなことも感じていたり。


生まれた国ではない国に暮らしていると

色んな根源的なことを

深く考えずにはいられない。
by orandanikki | 2013-11-22 23:09
<< ゆっくりと オランダで生きること >>