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秋の時間
ニガテな衣替えを早々と済ませた。
50年間でたった1度だけ、 15歳くらいで編んだマフラー。 巻いていた記憶がほとんどないけど ずっと捨てられなくていまだに衣替えのたびに手に取り ときには洗ったりして だいじにしている。 編み物とか裁縫とか、やってみたいとは思うのだが 時間があればやっぱり本を読んでいる。 夕方、アルバートハインに買い物に行って 5時過ぎのJinek(先週からはじまったEva Jinekの新しいトーク番組) に合わせてミニトマトとツナ缶、アンチョビー、バジルのパスタ。 前回よりミニトマトを多くして酸味がちょうどよくなった。 きのうの晩ごはんは鶏と野菜の照り焼き。 写真ではわからないけれど 鶏もも肉を骨からはずし、ふんわりジューシーなおいしい照り焼きに。 スープは骨でだしをとったギョウザのスープ。 この鶏は息子が子どものころ 〈パパの世界一おいしい鶏〉と呼ばれていた なつかしい料理。 今日のお昼には彼女が来て 息子といっしょに食べていた。 わたしはもう20年間もこんなおいしいものを 食べさせてもらっているんだなぁ、と 衣替えをしながらしみじみと思った。 昨夜、夫の心のこもった料理をよそい分けながら、 「悲しいね」と泣きたくなってしまったわたし。 だってこんなおいしいもの、 いつかはもう作ってもらえなくなるのだから。 「ないほうがよかった?」と息子に聞かれ 「こんなごちそう作ってくれる人がいなかったら、 後でなくならないからラクかもしれない…」と言うと、夫は 「でも、覚えているらしいよ」とあっけらかんと言っていた。 なんだか、みんなそれぞれに次元のちがう話をしていたような。 夫が言っていたのは来世のことだし。 (来世でもいまのことを思い出せたりするらしい。) なんでわたしはこんなふうに、 その時、起こっていることの真中にいなくて、 視線が未来から現在を振り返ったものになってしまうんだろう?! いずれにしてもわたしの人生は こうしておいしいごはんを作ってくれる人と共にある。 そのことをだいじにしよう。 * * * * * カメラのレンズの向こうに見つけたもの―― 赤ちゃんのとき、母がアメリカでお世話になった人が送ってくれた One Little Indianのオルゴール。 テレビのような形が好きで、 小学生のころもよく布団のなかで回していた。 ネジがおかしくなってゆっくりしか動かないけど、 このオルゴールを手にしたら タイムスリップして過去に舞い戻れそうな感じ。 衣替えとおいしいごはんをとおして、 過去も未来も垣間見たような 秋らしく、ちょっとセンチメンタルな週末でした。
by orandanikki
| 2013-09-16 03:14
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